もう、何年前になるでしょう。
20代の頃、僕は水商売という業界で生計を立てていました。
お店のママさんは決まって暇だと、すぐトイレ掃除を始めます。
入社当初、始めの研修期間中にかなり多くのデータを厳しくインプットされます。
その中の1つに「最初と最後を大切にしろ」という教育がありました。
入口と出口。
特に出口。
お店の入口がフロント・エントランスだとするならば、出口は水周り。
出口が汚れていると流れが詰まる。
ママさんのトイレ清掃。
そういう解釈でしょうか。
全てのものにはエネルギーがあります。
学問的に説明、証明するならば量子力学でしょうか。
確かに。
物が散らかっていたり、汚かったりすると気が乱れイライラします。
汚く散らかっている空間にいる時と、
綺麗に整理整頓されている空間にいる時では、確かに受けてるエネルギーに違いがある事は分かります。
そんな20年前を思い出しながら、
「今を丁寧に生きる」という、渡辺ゆきよさんの言葉が胸に刺さります。
僕たちの世代、もしくは少し上の先輩方。
僕たちの時代は高度経済成長の親の時代からバブル時代、そしてバブル崩壊と進めてきました。
この時分は本当競争の時代です。
今でも根強く僕にはあります。
勝つか負けるか。
相手より少しでも上へ。
ちょっとでもいい車、ちょっとでもいいマンション、ちょっとでもいいバッグ。
「いい家・いい車・いい女」
こんな言葉をよく口にしたり耳にする時代でした。
そんな競争にいい加減疲れきった時、バブルが崩壊してくれました。
やっと競争しなくてもいいんだという、安堵感に包まれた事を今でも覚えています。
そして、競争の時代が終わり、
次の癒しの時代となります。
当時の僕らの心の拠り所は、
「あなたの、今のままでいいんだよ」です。
貴方のままでいいんだよ。
今いる場所で咲きなさい。
こんな言葉の価値観に癒され生きていた事を思い出します。
そうこうしながらも時は常に進み、情報社会やそれに伴うテクノロジーの進化によって第三次情報社会、そしてまさに今、第四次産業革命、時代の変革期。
癒しの時代から、今これからは磨きの時代の様に感じます。
丁寧に生きる。
これはライフを磨いていく事のように思えます。自分の身の周り・環境・人間関係・志しを一つ一つ整理整頓し、自分自身の時間を丁寧に生きる。
そんな時代なのかなと思ったりします。
出口を綺麗にし、物事の整理整頓をして流れを良くし、波長を正しく整えた上で自分を磨いていく。
生きがいを感じながら生きる目的を持ち、自分軸で豊かさを構築していく時代。
そんな生き方を理解し選択出来る人間が豊かになっていく時代なのかなと。
そして、自分に問います。
ではどうやって、何で自分を磨く?
0コメント